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2010年9月15日水曜日

音楽を使ったアンドン

トヨタ生産方式の道具にアンドンというものがある。
職場の周囲から見通せる高いところに吊るし、いろんな指示や工程を書いた升目にランプで点けて作業者に知らせるものだ。
改善対象の職場では、大型鍛造機が沢山並んだ自動ライン群で品質チェック呼び出しに使われていた。
自動機では決められた個数ごとに検査員を呼び出して品質チェックをすることになっている。検査員が来るまであ機械は停止して待つようになっているので、待ち時間を最小にすることが必要だ。
アンドンはランプの点灯を目で見て確認するものだが、大型機が林立する中で見通せないところもあるし、目は品質チェックに集中する必要もある。
私が初めて買ってお蔵入りしていたパソコンPC6001は「ドレミファソラシド」を「ABCDEFGH」でプログラムすれば音楽が演奏できた。
これで呼び出し設備ごとに、曲をプログラムし、ジョイスティックの端子にアンドンの信号線をつないで、音楽で知らせるアンドンを作った。
アンドンの見えない位置に検査員がいても、別のラインで品質チェック中であっても、最短経路を歩いて、呼び出し設備に行くことができるようになった。音楽で知らせる初めてのアンドンになりました。

2010年9月2日木曜日

最小二乗法をソロバンで解く

オイルショックの後、エネルギー費低減の活動を展開した。
改善報告を集計するだけでは不効率が管理できない
操業にたいする原単位が低減していることを評価しなければ成らない。
普通のものなら生産量あたりの使用量を管理すればよい。
ところがエネルギーはたとえば照明電力のように生産量に比例しない固定的な消費もある
しかも生産用電力と一緒に建屋単位でしかメーターがない。
固定量を含めた
y=ax+b
という基準式を原単位にして実績消費量を評価することになった。
過去の実績値から「最小二乗法」で計算することになった。
算式は
                   Σ(x×y)-(Σx×Σy)

a=──────────────────────
                   Σ(x×x)-((Σx)×(Σx))

          (Σ(x×x)+Σy)-(Σ(x×y)+Σx)
b=─────────────────────────
                    Σ(x×x)-(Σx)×(Σx)
今ならパソコンでエクセルに値をにゅうりょくしてやれば簡単に求められるが、当時は筆算で計算するか計算道具はソロバンが中心。
そこでソロバンで計算できる計算シートを考案して、パソコンが普及するまで使われました。

紙テープで文字と信号を送る

当時のトヨタの総組立ラインへ、次はどの車をラインに流せという指示は、インターライターとうものを使っていた。
カーボンを紙でサンドイッチしたテープ上に鉛筆で文字を書き、電流の流れた針でテープを送りながら走査すると鉛筆で書かれた部分は鉛筆の炭素→カーボンの炭素と通電して電流がながれ、白い部分は電流が流れない。
このテープに1台毎の情報を書いて送信すると、その信号をラインの先頭にある受信でうけ、カーボンテープ上を針で走査させ電流がかがると紙が焦げて、文字が再現するという、今で言う、イメージ通信システムが使われていた。
受信が側では人間が目で見て、その車にあわせた選択スイッチを押し、ラインの各所に知らせる。
この選択信号も含めた文字伝送システムができにか考えたことがあった。
当時のコンピュータの入力媒体に1列に9穴開けられる紙テープがあった、8ビット+チェックビットで英数字やカタカナ1文字をあらわすが、この穴を数列とれば電光ニュースのように人の目でも読める文字がかけるはず。あわせて選択信号にすることも可能なはず。
このアイデアは通信機メーカーを含めて検討を進められたが実現しなかった。
当時の生産は、事前のスケジュールされた順序通り、生産指示されるとは限らず、前工程の状況を把握しながら順序を入れ替えることは日常茶飯事、人が鉛筆で書くのにくらべ臨機応変な対応に制約がかかるという理由だった。人件費も安かった時代だたこともあるし。

2010年9月1日水曜日

土日が週末のトヨタ暦

一般のカレンダーは日曜日から始まり土曜日で終わっている。
ところがトヨタ系列の各社のカレンダーは週の初めが月曜日、そして週末が土曜、日曜となっている。
実はこれも私が労働組合で週休2日制を啓蒙する目的で作り、全組合員に配布した組合カレンダーが発端です。
当時はまだ週休1日、まず隔週週休2日制を会社に要求、

ミシン入り封筒

労働組合で、会社が行なった昇給額を確認するためと、賃金分布を解析するために、組合員から自分の昇給後の賃金を報告させていた。もちろん無記名で封印した封筒で回収する。
この、回収した封筒は糊付けして封印してあるので、中身を切らないようにハサミで1枚ずつ切ってアンケート用紙を取り出さなければならない面倒で時間のかかる作業だ。
だからといって誰にでも手伝わせられる内容の書類ではない、組合員数万人分を賃金担当の執行委員数人で、しかも短期間に行なって集計しなければならなかった。
翌年、この問題を解決したアイデアは、封筒の底から1cmぐらいのところに事前にミシン目を入れて、アンケート用紙の回答部分は封筒より2cm短い紙に印刷して組合員に配ったのでした。
回収後、封筒の底を手で捥ぐと、封筒内に手を入れることなく解答用紙が滑り出す。作業時間は数分の一に短縮できました。
さらに使用後の封筒は切り口が揃っているので社内便の封筒として活用できた。
時はたって、環境が叫ばれだした2010年、豊田市から届いた封筒にミシン目が入っていた。

2008年8月5日火曜日

創意工夫提案用紙でイベント啓蒙

トヨタ自動車では「よい品よい考」という標語が各所に掲げられていた。
従業員の知恵を製品つくりに活用して、さらなる高品質を実現しようというねらい。
その手段として「創意工夫提案制度」が積極的に展開されていた。
工場には、安全月間とか品質月間とか、いろんなイベントを企画して従業員の意識高揚を図るが、そのつどチラシを作って入門時に配布していた。
チラシというのはすぐごみ箱に行く運命、読んでからなら捨てられてもやむ終えないが、ただのゴミとして取り扱う人も多く見受けた。
そこで、チラシを創意工夫の提案用紙のサイズにして、裏に提案用紙の必要項目を凝縮して印刷した。
品質月間なら「品質に関する創意工夫特別募集提案用紙」にしたてたのでした。
提案件数が大幅に増加し、支払い賞金額がかさんだが、啓蒙したことを行動につなげる有効な手段となったのでした。

かんばん枚数計算尺

トヨタ生産方式のベースとなっている「かんばん方式」による外注部品の増加に伴い、部品の必要数計算の並んでかんばん枚数の計算にも時間を取られるようになってきた。
当時の計算道具は「ソロバン」だが、掛け算や割り算には向かない。
タイガー式計算機という歯車を使った機械もあったが1桁ずつ処理するものでスピードアップは無理。
そこで技術屋が使っていた計算尺に目をつけた。
計算結果は有効数字2桁が求められれば問題なかったからである。
計算尺はカーソルの置き換えが発生するので両手で操作しなければならず、筆記具の持ち替えやペーにめくりなどと絡めて処理スピードを阻害する。
そこで計算尺のメモリを紙の端に移し、さらにその紙を丸めて、円盤の円周上に転写した。
中心点から目盛に線を引き、大きさの違う円満を2枚作って、中心をハトメで止めた。
出来上がったのは円盤式計算尺である。円なのでカーソルを置き換えなくてもつながっていくのです。
片手で操作できる計算尺が出来上がりました。
これは特許物かと思いましたが、後日ドイツ製の腕時計の外周に対数メモリのリングをつけたものをみて、世の中には存在したことを知りましたが。
さらに内側のメモリは決められた定数のメモリだけに整理し、必要数にメモリをあわせれば、その部品の納入条件のマーク上にかんばん必要枚数の答えが出るようにしました。
多分、この部分の事務効率は10倍ぐらいになったのではないかと思います。