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2008年3月21日金曜日

かんばんを3分割

1965年、部品調達は管理部門から工場の所属に変更になった。
そして、今のトヨタの高収益体質の原点となった「かんばん方式」こ展開に参画することになった。
工場内の工程間は製品移動に「かんばん」と呼ぶ札が使われていた。
厚紙を切り刻んで、ゴム印で品番や個数を押し、マジックインクで品名や工程を書き、絵具で色を塗って識別をするという原始的な方法で作っていた。
仕入れ先からの部品調達もこの「かんばん」という札を使って行えるように検討を始めた。
「かんばん」では、古臭く、田舎まるだし、外部展開には、もっと近代的な命名をすべきだ!、と大卒の人たちが主張して「SD方式(Synchronised Delivery)」という名称で展開しました。
このSD方式で使う「かんばん(SDカード)」の設計は、私が担当しました。
部品を使い始めるときに、部品の箱からはずされて「かんばん(SDカード)」を集めて仕入先別に分類して、かんばんポストに集め、仕入先が納入の帰りに持ち帰る、持ち帰るとき品番別に分類して枚数を記録したものが注文数になる。
この作業を間違えなく出来るように「かんばん(SDカード)」を工夫した。
仕入れ先の識別を確実にするため、文字だけではなく社章を入れることにした。
さらに仕入先では納品先の識別が確実に出来ないといけない。
仕入先と納品先の組み合わせて事前に活版印刷をした用紙を準備するの種類が膨大になってしまう。
そこで考えたのが「かんばん(SDカード)」を保護するビニール袋を3分割して、左に仕入先カード、右に納品先カード、中央に部品情報カードを挿入して作ることで解決しました。
今ならパソコンで好きなイラストを挿入して印刷するのは訳のないことだが、当時は活版印刷