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2008年2月15日金曜日

QC・落第生を部長が補習教育

25才のとき、職場を変った。生産管理部部品管理課という部署だ。
入社以来8年間のトヨタの中枢、本館勤務から工場の事務所への移動は地方へ飛ばされた様な気持ちになった。
移動して驚いた、職場のみんなが集まって毎週、勉強会をやっているのだ。そして月に一回部長が出題してテストをするのである。
私は、異動して最初のテストを落第した。落第生を集めて部長が補習教育をされるのだった。
勉強をしていたのはQC(QualityControle:品質管理)だった、すでにライバルの日産自動車が受賞していたデミングショーの取得を目指して、製造部門は猛勉強中だったのである。
地方へ飛ばされたどころか会社の本質にふれ、のうのうと過ごしてきた自分が恥ずかしくさえ感じた。
その後、部長の補修講義で教わった「パート図」について、宮本式パート図というものを考案した、パート図とは、日程時間表、着手から完成まで工程別に要素作業をつないで、一番期間のかかるクリティカルパスが分かるようにかいた図表のこと、上位管理者はこのクリティカルパスを支援し管理していけば目標どおり完成できるというツールだが
時間が進むにつれ工程が分岐し完成に近くなると結合して少なくなる。
中央に多くの工程を書きやすくするには、紙を斜めに使って、左下をスタート点に右上をゴールにして、中央を左上から右下までを使えるよう、日程線を斜めにしいたのでした。
実用はともかく、コロンブスの卵だと部長が感心して、落第生がいつの間にか優等生扱いされるようになった。
改善事例集に何度も収録されQC事例発表会の部門代表にもなって充実した日々が続いた。