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2010年9月1日水曜日

ミシン入り封筒

労働組合で、会社が行なった昇給額を確認するためと、賃金分布を解析するために、組合員から自分の昇給後の賃金を報告させていた。もちろん無記名で封印した封筒で回収する。
この、回収した封筒は糊付けして封印してあるので、中身を切らないようにハサミで1枚ずつ切ってアンケート用紙を取り出さなければならない面倒で時間のかかる作業だ。
だからといって誰にでも手伝わせられる内容の書類ではない、組合員数万人分を賃金担当の執行委員数人で、しかも短期間に行なって集計しなければならなかった。
翌年、この問題を解決したアイデアは、封筒の底から1cmぐらいのところに事前にミシン目を入れて、アンケート用紙の回答部分は封筒より2cm短い紙に印刷して組合員に配ったのでした。
回収後、封筒の底を手で捥ぐと、封筒内に手を入れることなく解答用紙が滑り出す。作業時間は数分の一に短縮できました。
さらに使用後の封筒は切り口が揃っているので社内便の封筒として活用できた。
時はたって、環境が叫ばれだした2010年、豊田市から届いた封筒にミシン目が入っていた。

2008年8月5日火曜日

創意工夫提案用紙でイベント啓蒙

トヨタ自動車では「よい品よい考」という標語が各所に掲げられていた。
従業員の知恵を製品つくりに活用して、さらなる高品質を実現しようというねらい。
その手段として「創意工夫提案制度」が積極的に展開されていた。
工場には、安全月間とか品質月間とか、いろんなイベントを企画して従業員の意識高揚を図るが、そのつどチラシを作って入門時に配布していた。
チラシというのはすぐごみ箱に行く運命、読んでからなら捨てられてもやむ終えないが、ただのゴミとして取り扱う人も多く見受けた。
そこで、チラシを創意工夫の提案用紙のサイズにして、裏に提案用紙の必要項目を凝縮して印刷した。
品質月間なら「品質に関する創意工夫特別募集提案用紙」にしたてたのでした。
提案件数が大幅に増加し、支払い賞金額がかさんだが、啓蒙したことを行動につなげる有効な手段となったのでした。

かんばん枚数計算尺

トヨタ生産方式のベースとなっている「かんばん方式」による外注部品の増加に伴い、部品の必要数計算の並んでかんばん枚数の計算にも時間を取られるようになってきた。
当時の計算道具は「ソロバン」だが、掛け算や割り算には向かない。
タイガー式計算機という歯車を使った機械もあったが1桁ずつ処理するものでスピードアップは無理。
そこで技術屋が使っていた計算尺に目をつけた。
計算結果は有効数字2桁が求められれば問題なかったからである。
計算尺はカーソルの置き換えが発生するので両手で操作しなければならず、筆記具の持ち替えやペーにめくりなどと絡めて処理スピードを阻害する。
そこで計算尺のメモリを紙の端に移し、さらにその紙を丸めて、円盤の円周上に転写した。
中心点から目盛に線を引き、大きさの違う円満を2枚作って、中心をハトメで止めた。
出来上がったのは円盤式計算尺である。円なのでカーソルを置き換えなくてもつながっていくのです。
片手で操作できる計算尺が出来上がりました。
これは特許物かと思いましたが、後日ドイツ製の腕時計の外周に対数メモリのリングをつけたものをみて、世の中には存在したことを知りましたが。
さらに内側のメモリは決められた定数のメモリだけに整理し、必要数にメモリをあわせれば、その部品の納入条件のマーク上にかんばん必要枚数の答えが出るようにしました。
多分、この部分の事務効率は10倍ぐらいになったのではないかと思います。

2008年7月30日水曜日

円盤型品番早見表

私が生産管理部部品管理課へ移籍して担当したのは「ランドクルーザー」の外注部品調達だった。
他の担当者は組み付けライン別に分担していた「エンジンライン」「アクスルライン」「フレームライン」「艤装ライン」という単位で、ランドクルーザー以外のすべての車種をなのに対し私はランドクルーザーのすべてのラインで使う部品を受け持った。
理由はランドクルーザーは輸出がほとんどで、輸出先ごとに仕様が違い、一台ごとに輸出仕様書から必要部品をばらさなければならなく、個々の担当者に分担すると全員が負荷オーバーになってしまうため、この部分を分離して、新入りの私に割り付けたのでした。
特にトランスミッションの種類が多く、仕様書から品番を調べるのが大変でした。
エンジンの種類、ハンドルの左右、デファレンシャルの種類、ウインチ有無、スピードメータの単位(メートル/マイル)等の組み合わせで品番が変わる、
品番一覧表にはそれなりの分類はしてあるが、数ページに渡っていし、縦見出しと横見出しで仕様を絞り込み、その交点にに書かれた品番を、一つ一つ探し出さなければならない。
今のようにパソコンがあれば、ちょっとしたシステムで検索抽出できますが、ソロバンで計算していた時代です。
このとき工夫したのが「円盤型品番早見表」です。
ボール紙で大きさの違う円盤を作り、中心をハトメで止めて回転するようにします。
大きい円盤の外周に、等間隔に分類項目を書きます。小さい円盤には合わせマークを書きます。
円盤の内側に、細長い窓を、位置をずらして2つ開けます。
分類項目に合わせマークをあわせて、
表側に窓の一方に右ハンドルでメートルの品番を、もう一方に右ハンドルでマイルの品番
裏側に窓の一方に左ハンドルでメートルの品番を、もう一方に左ハンドルでマイルの品番
を記入します。
合わせマイクをすらして、すべて書き込んで完成です。
使い方はもうお分かりのことと思います。
仕様書を見ながら、合わせマークをあわせれば答えが窓に現れます。
スピードは数倍、ミスもなくなりました。

7枚複写が3枚に

外注部品が新設されると、その調達手続きに7枚複写の伝票を起票して、関係部署に送らなければならなかった。
日本能率協会の帳票の流れ分析手法を使って、送られた先がどのように使っているか?、を調査してみたら「使っていないが送られてくるので捨ててしまっては不安、綴じて保管させている」というところや「転記して捨てている」というところなど、整理していったら、3枚複写でよくなったのです。
もちろん綴じているだけというところは廃止し、捨てているところは「回覧」にしたのでした。
時の経過やシステムの変化で、必要がなくなった情報が送り続けられてくるが、送付元は、そのことを知らないでいることが結構多い。

すべての届出を一種類の帳票に

入社して2年目、退職金や慶弔見舞金の支給業務も担当に加えられました。
仕事量自体はたいしたことはないのですが、帳票の種類が多くて、それらの帳票の在庫管理、印刷依頼がとても面倒でした。
市役所の市民課のように届出をする人が私のところに来るのであれば、帳票の保管は一ヶ所でよういのですが、従業員には仕事があるので、各部署の人事担当者が面倒を見て、記入された届書を社内便で送ってくる。そのため、各部署の人事担当者の机の引き出しには、この多種類の帳票を保管しているのです。
記入項目をよく見ると「結婚届」も「死亡届」も「退職届」も記入項目に共通なことが多い。
「所属、従業員コード、氏名、押印、上司確認印、届出月日、・・・」などなど、どの届書類も共通している。
そこで、すべての届書の項目を、1枚の用紙上にレイアウトしてみた。その結果、紙の大きさは2倍ぐらいになった。
次に項目の必要性を吟味してみた。たとえば、結婚届にあった「仲人」欄、出産届けの「病院」欄など、事務処理には不必要で従業員を信頼していればなくても削除できる項目も多かった。
残るは「結婚」や「出産」と「死亡」が同じでは縁起が悪い、と思うかどうかだ!
帳票を「結婚届」とか「死亡届」とするから、感じるのであって「退職・慶弔見舞申請書」のような、届出者の本来の目的「金銭の支給」をメインの帳票にすれば違和感が起きないだろう。
サイズのまちまちの多くの届出書類が1種類になり、帳票の在庫管理や印刷依頼だけでなく各部署の人事担当者の引き出しもすっきりし、さらに受付後の処理、そして処理後のファイリングも整然と出来るようになったのです。

2008年3月21日金曜日

かんばんを3分割

1965年、部品調達は管理部門から工場の所属に変更になった。
そして、今のトヨタの高収益体質の原点となった「かんばん方式」こ展開に参画することになった。
工場内の工程間は製品移動に「かんばん」と呼ぶ札が使われていた。
厚紙を切り刻んで、ゴム印で品番や個数を押し、マジックインクで品名や工程を書き、絵具で色を塗って識別をするという原始的な方法で作っていた。
仕入れ先からの部品調達もこの「かんばん」という札を使って行えるように検討を始めた。
「かんばん」では、古臭く、田舎まるだし、外部展開には、もっと近代的な命名をすべきだ!、と大卒の人たちが主張して「SD方式(Synchronised Delivery)」という名称で展開しました。
このSD方式で使う「かんばん(SDカード)」の設計は、私が担当しました。
部品を使い始めるときに、部品の箱からはずされて「かんばん(SDカード)」を集めて仕入先別に分類して、かんばんポストに集め、仕入先が納入の帰りに持ち帰る、持ち帰るとき品番別に分類して枚数を記録したものが注文数になる。
この作業を間違えなく出来るように「かんばん(SDカード)」を工夫した。
仕入れ先の識別を確実にするため、文字だけではなく社章を入れることにした。
さらに仕入先では納品先の識別が確実に出来ないといけない。
仕入先と納品先の組み合わせて事前に活版印刷をした用紙を準備するの種類が膨大になってしまう。
そこで考えたのが「かんばん(SDカード)」を保護するビニール袋を3分割して、左に仕入先カード、右に納品先カード、中央に部品情報カードを挿入して作ることで解決しました。
今ならパソコンで好きなイラストを挿入して印刷するのは訳のないことだが、当時は活版印刷