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2007年10月23日火曜日

ソロバンと屁理屈

わたしは商業高校だったので、ソロバンと簿記は必須科目でした。
卒業までに、それぞれ最低3級以上を取得するノルマを与えられていた。
理屈で理解できる簿記は難なく3級に到達できましたが、不器用な私にはソロバンはいつまでたっても4級でした。
高校3年生の冬休みは、学校でスキーに連れて行く行事があったが、ソロバンの補習で連れて行ってもらえないしまつ、友だちはみんな楽しんでいるのに、わびしい高校最後の冬休みでした。
その私が、トヨタに入社して、人事部に配属されソロバンで給与計算をする破目になった。
ソロバンが苦手なので、何とか計算を単純に出来ないか、計算自体を省けないかと一生懸命考えるようになり、事務改善を進めるきっかけになったような気がします。
当時の従業員は電車通勤がほとんどでした、通勤用の定期券は会社が購入手続きをして、本人に配布し、料金は会社補助額と個人負担額に分けて給料から控除していました。
期限が切れるごとに、申込書を集めて手配するのが先輩の手順でした。
この業務を引き継いだ私に、ソロバンでの集計作業がなかなか一致せず苦労の連続でした。
考えてみると、当時の従業員はほとんど地域の住民で、通勤ルートが変るのは稀だったのに着目し、定期券継続購入制に変更しました。
変った人だけ申請してもらうことにし、計算量は数%に減らすことが出来たのでした。
申込書は左端に縦に多くの閉じ穴が並んでいるバインダーカードの2部複写、バインダーカードは1穴ずらして閉じると必要項目が一覧できるように設計しました。そして1部は通勤区間別に閉じ駅への注文用に、もう一部は従業員コード順に閉じて給料控除用の台帳にしました。
今でも4隅が余白と待っているお役所の届け書類を見ると、もう少し工夫すれば楽になるのに、と思います。
手段は1つだけではない、ソロバンが苦手でも別の手段で乗り越えられ、案外より開でいけるものである。
太平洋戦争に日本が負けたのは日本人がソロバンが上手だったせいだ!。 コンピューターをアメリカが開発したのは、大砲の弾道計算を早くするためでしたが 日本軍はソロバンで弾道計算がやれたのでコンピューターの開発に着手しなかったというもっともらしい話を根拠に、屁理屈をいっていました。

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